春まきニンジンの種まき第1回目完了
今年最初のニンジン播種。直売のため一度に播種せずに4月~5月にかけて4回にわけて行う、今回はその第1回目。農場の標高が1,000mのため、4月初旬では発芽に必要な地温(15℃~25℃)が十分にとれないので、播種のあとベタ掛けとトンネルをかける。
種の名称 向陽二号
播種の日 2017年4月8日
株 数 800株
株 間 10cm
条 間 30cm
播種粒数 3粒
収穫予定日 2017年7月27日(播種後110日)
栽培の途中で(ニンジンの成長具合により異なるが5月末頃)条間にカブの種を播種する。そのために条間を30cmと少し広めにとってある。
【ニンジン栽培メモ(播種から発芽まで)】
ニンジンの栽培は播種から発芽までが最も難しく、家庭菜園での失敗の殆んどがこの期間のようです。この期間には次のことに注意しましょう。
(1)播種適温をまもる
ニンジンの発芽適温は15℃~25℃なので、地温がこの温度に満たない時期の早蒔きはできるだけ控えたほうがよい。この地温の範囲外でも発芽はするが、発芽までの時間がかかるだけでなく、収穫品の形・色が悪くなります。
どうしても早蒔きをしたい場合には、播種後に上の写真のようにベタ掛けやトンネル等で保温をする必要があります。
(2)土をあまり厚くかけない
ニンジンの種はどちらかというと、発芽するのに光を欲しがる野菜です。私はまき溝を切らず、ふわふわな土を1cmほどかけ、軽く鎮圧しています。手蒔きの場合これが一番早くてしかも楽だと思います。
(3)土が乾かないようにこまめに散水
ニンジンに限ったことではないが、最近増えているペレット種子の場合には、いちど水分を吸収した後に乾燥させてしまうと、固まってしまい発芽できなくなるので、土が乾かないようにこまめに散水する必要があります。
以上の3項目をまもり美味しいニンジンを作りましょう!
曹洞宗大本山総持寺
20数年前に毎週通い、座禅を組ませて頂きました。
ここが私の百姓生活の原点です。
自然農業を実行するために、埼玉県☞茨城県☞長野県と転々と移動せざるを得なかったため、今回20数年ぶりにお参りをさせて頂きました。この場所でたくさんのことを学ばせてもらいました。とくに、人間や動物だけではなく、木・草・虫・微生物にも命があり、この世に存在している理由・価値があるということを学びました。曹洞宗を日本に持ってこられた、道元禅師の「正法眼蔵」の講義を毎週受けましたが、難しくて全然解らなかった、正直なところ今でもチンプンカンプンです。でも、その中の一切衆生悉有佛性(山川草木悉有仏性)が、私の自然農業の基本理念です。
一通りお参りをさせて頂いてから、もう一度写真を撮りに一巡しました。
大祖堂
詳細は http://sojiji.jp/honzan/map/10_daisodou.html
仏殿
詳細は
http://sojiji.jp/honzan/map/12_butuden.html
香積台(コウシャクダイ)
詳細は http://sojiji.jp/honzan/map/4_kousyakudai.html
総持寺の総受付です。私たち一般の人が参禅するときはここから入ります。
香積台から入った一般の参禅者は下の長い廊下を通り、一番奥のほうの衆寮で座禅をします。
衆寮
詳細は http://sojiji.jp/honzan/map/15_syuryou.html
たくさんの一般参禅者がここで座禅をします。私も毎週ここで座禅を二炷(シュ:一炷は約40分で長い線香が灯されて消える時間)行います。その後で作務(サム)として廊下掃除や東司(トウス・便所)掃除をしてから「正法眼蔵」の講義をうけます。その間一切の私語は禁止です。
向唐門(ムカイカラモン)
詳細は http://sojiji.jp/honzan/map/22_mukaikaramon.html
石原裕次郎さんのお墓
俺たちカルシウム族
野菜どもの雑談
(ダイコン)
俺たちダイコンの葉っぱにはカルシウムがいっぱい詰まっているんだぞ。 それなのに、スーパーでは葉っぱとって売ってるんだよな~もったいない。
(カブ)
俺の葉っぱにだって沢山あるぞ。でも、俺の葉っぱはつけて売ってるよ。
(コマツナ)
俺にだっていっぱい詰まってるよ。
(ダイコン)(カブ)(コマツナ)
じゃあ比べっこしようか。生葉100gで比べよう。
(ダイコン)
おれは260mgだ。
(カブ)
おれは250mgだ。
(コマツナ)
くやしい!おれは170mgだ。でも、菜っ葉のなかでは断トツに多いぞ。ホーレンソウなんか49mgしかないんだから。
( コマツナ)
でもなー、おれを料理するときに、ホーレンソウと同じように茹でこぼす人がいるんだよ!おれには蓚酸があまりないんで、そんな必要は無いんだよな。かえって、せっかくのカルシウムが減っちゃうんだよ。
(ダイコン)(カブ)
じゃあどう料理すればいいんだ?
(コマツナ)
茹でこぼさないで、「煮びたし」にしてくれるとカルシウムが煮汁の中に残るんだ。その時にビタミンDが多いキノコや小魚と一緒に煮ると、カルシウムの吸収が良くなるんだ。
(ダイコン)(カブ)
じゃあ俺たちも同じかな?
(コマツナ)
その通り。
以上で野菜どもの雑談は終わりです。
* * * * * *
①生葉と茹でた場合のカルシウムの比較(100gあたりの含有量mg)
生の葉(mg) 茹でた葉(mg)
ダイコンの葉 260 220
カブの葉 250 190
コマツナ 170 150
七訂食品成分表(文部科学省)より
②一緒に調理をするとカルシウムの吸収が良くなるビタミンDを沢山含んでいる食材
(100gあたりの含有量μg)
キクラゲ(乾燥) 440μg
シイタケ(乾燥) 17
イワシ(丸干) 50
シラス(干し) 46
煮干し 18
鰹節 6
五訂食品成分表(文部科学省)より
注意!
食品成分表は現在七訂になっています。理由はわかりませんが、キクラゲとシイ タケのビタミンD含有量が大幅に低下しています。でも、キクラゲにビタミンDがたくさん含まれていることには変わりありません。(2017.11)
キクラゲ(乾燥)440㎍(五訂)☞ ☞ ☞ 85.4㎍(七訂)
シイタケ(乾燥) 17㎍(五訂)☞ ☞ ☞ 12.7㎍(七訂)
③長期保存方法
ダイコン・カブ・コマツナを長期保存する場合には、冷凍保存をお勧めします。その場合には、よく洗ってから調理する状態に切る。
切った野菜を袋に入れ、できるだけ薄く拡げて冷凍庫に入れる。
冷凍したダイコンの葉。薄く延ばして冷凍すると、簡単に崩すことが出来る。
調理するときは、解凍せずに使用します。
畑の福袋
10月3日
先日、5年以上経った古い種を発見したので、7~8種類の種を混ぜてバラマキし、レーキで土と軽く混ぜておいた。果たして芽が出るかどうかも分からない。でも、芽が出てきた、まだ何の芽だかわからない。
10月9日
少し大きくなってきた。でも、まだ何の芽だかわからない。
10月23日
だいぶ大きくなってきた。もう野菜の名前を特定できる。コマツナ・ハダイコン・カブ・リーフレタスの4種類。あとの数種類はダメ✖か?
10月31日
コマツナ☟
ハダイコン☟
カブ☟
もうじき収穫。でもここでまた悩みが始まった、私は独居老人、こんなに沢山の野菜を一度に食べられないよ。牛や馬じゃないんだから。
9月の終わりに、捨てるはずの5年以上経った古い種を、たまたますぐに使用予定がなかった場所に、肥料をやらずに播いておいたらこの通り。本当に土が良く出来てくると、人間のやることは、種まきと収穫だけ、あと何も手を掛けていない。これ全部が高価で販売されている「無農薬野菜」。つまり「安全で美味しい野菜」を栽培するには、野菜を作るのではなく土を作るのです。
ニンニクの冬ごもり
(わたし)
おいニンニクよ、寒くなってきたから、そろそろ冬ごもりの準備だ。
(ニンニク)
おれ、寒さに強いからまだ大丈夫だよ。
(わたし)
そうもいかないんだよ。お前のところはたった500株だけど、全部で20,000株あるから、いまから始めても最後のところは11月中旬になっちまうんだよ。わかってくれよ。
(ニンニク)
わかったよ!せっかく紅葉を楽しもうと思ったのに。
(わたし)
わかってくれてありがとう。じゃあ、お前たちの間を軽く溝を切るからな。
(ニンニク)
溝を切って何を撒いたんだ?
(わたし)
ボカシ(発酵肥料)だよ。お前たちが飢え死しないように、土の中の有機物を発酵させて肥料にするんだよ。だからほんの少し撒いたんだ。
(ニンニク)
こんなに少しで大丈夫なのか?
(ビセイブツ)
任せておきな。この畑の土の中には有機物が沢山入っているから、これで十分だよ。どうせ、お前たちは冬の間はあまり食事しないだろう。春になったらたっぷり食べさせてやるから。
(ニンニク)
宜しく頼むよ。微生物よ命預けたよ。
(わたし)
ビセイブツよ土と混ぜるからな。
(ビセイブツ)
頼むよ。何といってもおれたち太陽の光が苦手だからな。
(わたし)
全部すんだから、掛布団をかけるよ。今は刈り草だけだけど、もう少しすると雪の掛布団をかけるからな。おやすみなさい!
(ニンニク・ビセイブツ)
また来年。
ニンニクは寒さには強いが、この畑は標高1,000mにあり、真冬には氷点下2桁になることもある。雪が降ると刈り草の上前面が雪で覆われるため地温があまり低くならず、良質のニンニクを栽培することができる。2015年は暖冬のため雪が少なかったので不作だった。
ニンニクにかける草(掛布団)は夏の間に刈ったものを通路に敷き、ボカシをぱらぱらとかけておく。今の時期になると土との境目付近はミミズや微生物によりかなり分解されている。
4月から5月ごろになると、トウ(ニンニクの芽と言われているが本当は芽ではなくトウが正しい)が立つのでトウ摘みで忙しくなる。摘んだトウはいろいろな料理方法で食べることが出来る。美味しい!
収穫は6月末~7月初旬。少しのあいだ乾燥させるので出荷は7月末~8月初旬。